可視領域の計算・分析に基づく新しい建築理論

建築デザインに視覚が重要なことは言うまでもありません.私たちの研究室では,建築空間における視覚に着目し,人の行動や心理に及ぼす影響を,行動・認知・生理・関係性の観点から解き明かすことで新しい建築理論の創造に取り組んでいます.
例えば,施設では,職員は利用者を見守れる空間を求めますが,見守り優先の一望空間では,常に見られるストレスを利用者が受けます.そこで,職員からは利用者を見守れるが,利用者は死角に守られるような空間の在り方について可視領域の計算・分析から研究しています.
また,バリアフリーでありながら,変化に富んだ豊かな建築空間をつくるには,天井面の操作が有効だと考えています.実験的な方法を用いて,天井操作が空間認知に及ぼす影響について研究しています.